ベーシック

木曜のジュニアクラスは「ベーシック」という名前がついています。
「基本動作」を昇級審査の為に覚える、というのでは全く無く、本当の意味での「基本」を身につけてもらうクラスとして位置づけています。
色帯の子が出席しても、学ぶものがある稽古内容を考えています。

よって、一般的な稽古の流れである、
「挨拶 → 準備体操 → 基本 → 移動 → 型 → 組手 → 補強 → 締め」
という流れを完全に壊した指導をしています。
挨拶は毎回同じですが、必要に応じて準備運動にヨガの動作を取り入れたり、呼吸法やマット運動やボール投げを取り入れたりしています。
時には、生徒に先生役をさせたりもします。
前に出して、技の説明をさせたり号令をかけさせたり。
本当の意味で「技」を理解できていたら、説明も出来るはずですが、中々そうはいかなかったりします。

ジュニア・ベーシックのクラスは、私にとって凄く楽しく、そして難しい時間です。
既存の稽古方法を全く捨てて、自分が一から考えた稽古をしますので。

はたしてみんな理解してくれるだろうか?
ひとりよがりになっていないだろうか?

毎回が真剣勝負です。

前置きが長くなりすぎましたが、今日は「正拳中段突き」にテーマを絞り、正拳中段突きだけを一時間中稽古しました。
おそらく、稽古中に蹴りを一発も出さなかったのは初めてだと思います。
拳の造りから始まり、三戦立ちでの突き、騎馬立ちでの突き、前屈立ちでのその場逆突き、前屈立ちで移動しながらの追い突き。
そして、最終的には組手立ちからの突きへ。
嬉しいことに、今日稽古に出席していた子は稽古後半には格段に進歩が見られました。

今日は試割りの子が二人いたのですが、二人とも見事に真ん中で杉板を割りました。
しゅんごは初挑戦でしたが、二発目で割れました。
こうきは前回は手で割ることが出来ずに足で割ったのですが、今日は手で一発で割りました。
気合い十分の、本当に見事な手刀打ちでした。
割った本人のこうきは、床をゴロゴロ転がりまわって喜びを表現していました☆

しゅんごもこうきも、手技が苦手な子です。
しかし、今日教えたのは正拳だけですが、物に当てる感覚が掴めてきたのかと思います。
これを機に、空手の面白さを体感してほしいです。
そして、「やれば出来る」ということを学習してくれたらと思います。