立ち方三年

今日のジュニア・ベーシッククラスは、立ち方の稽古を重視して行いました。
飽きさせないように、突きの稽古もからめて行いましたが。

人間は、二足歩行をするようになったことで「手」を使うという技術を発展させてきました。
完全に二本足で立つということこそ、人間を人間たらしめた大きな要因だと思います。
我々が学ぶ空手とは、二本の手と二本の足を使って戦う武術です。
よって、「立つ」という行為が非常に重要になります。
故大山総裁は「立ち方三年、握り方三年、突き方三年」と言われておりました。
正拳突きひとつを取っても、満足に突けるようになる為には九年かかる、という意味です。
その中でも、一番アタマにきている「立ち方」が一番重要であることは言うまでもありません。
武術的に「立つ」という動作は非常に重要、かつ難しいのです。

空手には、色々な立ち方があります。
流派によって若干の違いはありますが、根本は同じと言っても良いと思います。
武術的に理想の立ち方とは、あらゆる方向に瞬時に動くことができ、さらに体軸がぶれず、力強い動作が行えるものだと思います。
無意識でこのような立ち方が出来るようになるのが究極の理想です。

道場では色々な立ち方で稽古をしますが、それぞれが意味を持っています。
三戦立ちは、全身に流れる「気」を意識できる立ち方で、のちに行う組手立ちの基本となる非常に大切な立ち方です。
前屈立ちは、突きなどの攻撃を決めたときに、十分に技の威力が相手に伝わるよう、また返ってくる反力に負けないようにする立ち方です。
騎馬立ちは、足腰の鍛錬と股関節の柔軟性を練ることが目的です。
不動立ち、結び立ち、閉足立ちは礼法上の立ち方です。

今日学んだ立ち方は、本当に入門段階の立ち方ですが、のちに非常に大切な「基礎」となります。
忘れないように、しっかり体に染み込ませてください!