締め切りの効果

何月何日までにこれを覚えなければならない。
何月何日までにこれを出来るようにならなければならない。

このように期限を切られると、高い集中力を生み、短時間、短期間で記憶や技術の習得が出来ます。
期日や時間の制限が、短時間での技術取得のカギであると言えます。

空手では、審査会という時間的な区切りがあるおかげで、稽古の目的や目標設定がしやすくなります。
この点が段・級制度の優れたところだと思います。
もちろん、帯の取得が稽古の目的ではないのですが、モチベーションの維持という点では級を上げることや黒帯取得を目標に掲げることは良いことだと思います。

今日は本番の審査会に先駆けて、小学生以下の道場生を対象とした「修了検定」を行いました。
審査が「昇級」であるのに対して、修了検定は現在の級位で身につけなければならないことが「修了」できているかを見る試験です。
今回は白帯の子が少なく、ほとんどが橙帯と青帯の子なので、礼法や基本的な動作は全員が非常に良い出来でした。
型は審査会でいうところの「A」評価、または「極めてAに近いB」評価の出来でなければ不合格にします。
よって多くの子が再試験を言われます。
しかし、そこで落ち込まずに再びチャレンジする強い心を養ってもらいたい。
そういう意味もあって、バンバン落としました。
不合格を告げられ、涙目になりながらもイジケずに後ろで一生懸命に稽古している姿や、すでに合格した先輩が手取り足とりで後輩に教えている姿を非常に嬉しく思いながら見ていました。
結果的には、再試験、再々試験を繰り返し、ほとんど全員が合格できました。
「努力は実る」という経験ができたと思います。
イジケていては何もはじまりません。
少しのことで落ち込んでいてはいけません。
今日悪い癖を指摘された人や、型はギリギリ合格と言われた人は、あと二週間ありますから、もっと上達できるように頑張って稽古に励んでください。
二週間という時間を区切られることで、短期間に飛躍的に技術が上昇する子が毎回多々見られます。
保護者の皆様、なぜ審査会の二週間前に修了検定を実施するのかが分かっていただけたかと思います。

ちなみに、修了検定は無料でしています。
今後もずっと無料で行います。