「細かいことが分かっていなくても、前に進むことだ。
 前に進んでいる間に、いろんなことがわかってくる。」

アメリカの大富豪、レッド・フォード氏の言葉です。

空手でいうと、
「型について、細かいことが分かっていなくともひたすら繰り返し磨くこと。
 繰り返しているうちに、いろんなことが分かってくる。」
といったところでしょうか。

型を繰り返し練る事によって、色々な気付きがあると思います。
そういう意味もあって、型はちゃんと教えますが、細かく教えすぎないようにしています。
自分自身で気付いてほしいから。
型から気付いたことを組手に持っていく。
組手で試したことを型に持ち帰る。
それを基本にフィードバックさせる。
筋力が足りなければ、筋力トレーニングを行う。
必要に応じて部位鍛錬やランニングなども行う。
そしてまた型に戻り、組手で活かす。
このような稽古をしてほしいと思います。
なぜこんなことを書くかというと、審査会が近い為、みなさん型の稽古を熱心にしています。
しかし、順番を覚えることに終始しており、順番を覚えたら、
「もう完璧!」
「余裕や!」
などと言っています。
「もう完璧」「余裕や」などと言っている人の型は、全然完璧でもないし、余裕も一切ありません。
審査の為の型にならないように稽古してほしいです。
そして、空手の持つ面白さ、いわゆる「醍醐味」に気付いてほしいと思います。