言い訳大王

最前列右端に立つ人によって、稽古の空気が随分変わります。
その場は、野球で言えばエースで四番のポジションです。
チームのシンボルたる位置で、その選手の調子が悪ければチーム全体の調子も悪くなってしまいます。

空手の稽古において言えば、整列の速さ、返事のタイミングや大きさ、気合いの入れ方などを引っ張る位置にいるわけです。
その人物がダラダラしたり、技を間違えたり返事ができなかったりすると、周りの道場生に大きな影響を及ぼします。

型であれば、初めて習う場合は後ろの子たちは前列の子を真似ます。
前列の子は、自分の右側の子を真似ます。
自分が正しい動作をとっていても、自信がないので右の子を真似るワケです。

今日は前列の一番右の子が一番覚えが悪く、二番目の子は困惑して自分が間違っているのかと思っておかしくなり、その前の二人を見ている周りの子はもっとおかしくなっていました。

稽古後に、
「もっと集中して覚えるように」
と注意すると、
「初めてやる型だからできない etc …」
言い訳につぐ言い訳…。

その子の上達が遅く、試合で勝てない理由をある人と話していた時に出たのが、
「あいつは言い訳大王だから」
というものがありました。

素直にならないと上達できません。
謙虚さがないと教えてもらえるものも教えてもらえません。
今日の型は、ほとんどの子が初めて習う型だし、キミは過去に何度もしています。
言い訳をしても、何の得も無いことに早く気が付いてください。

それはそうと、その子にだけいうのではなく、私も含めて
「素直さと謙虚さ」
を大切にしなければなりませんね。

そんなわけで、キッズクラスもジュニアクラスも最前列右側の人がしっかりしていな為、締まりの無い雰囲気の稽古になってしまいました。
しかし、それもこれも、私の指導力の不足なんですね。
素直で謙虚。

言い訳じみてしまいますが、最前列右側に来る人は、返事をすることと、右と左、外受けと内受けは理解しておいてください…