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挨拶や礼儀作法を教えてやってほしいと言われる事がありますが、基本的に、そのような「躾」は家庭でする事だと思います。
その発表の場が道場で、評価をするのが私の仕事かと。
挨拶の声が小さい、礼の仕方が悪いという評価を受けたならば、親子で改善すべきと思います。
それによって、他者から好感が持たれる気持ちの良い挨拶ができるようになれば最高です。

厳しい事を書きましたが、
「常に正しい動作ができなければならない」や、
「礼法が完璧でなければならない」
を強要するつもりはありません。

これらばかり強調するとあまり楽しさが無いですね。
実際問題、自分が子供であれば、面白くない事を無理にさせられたら辛いです。
体を動かす事も同時に嫌いになってしまうかもしれません。

そういう事で、保護者の皆さんには、子供たちが
「元気いっぱいに楽しく体を動かせていればOK」
というスタンスで見守っていただけたら、子供にとってベストなんじゃないかと思います。
稽古中、私は鬼を演じていますので厳しい事ばかり言うし、時には手も出ますが、頭の中はそのように考えております。

あまりにも後ろからの視線が強すぎると、子供はそれを敏感に感じ取って、お父さんやお母さんの顔色を伺いながら稽古をするようになります。
そうなると、私の話は半分ぐらい、いや、ほとんど聞いていない状況になります。
すると当然、次の動作が遅れてしまうワケです。

それとは逆に、後ろでお母さん同士が楽しく談笑していても子供は気になるようです。
稽古中、お母さんの声が聞こえない方が良いです。
雑談するなとは言いませんが、隅のほうで話すとか、少し配慮していただけたらと思います。