切り替え

このところ、毎日のように新入門者に着装(道着の着方)を教えています。
今の時代、武道でも習わなければ帯を締めるという機会もほとんど無いと思います。
昔の日本人が当たり前にできていたことが帯を締めることであり、年長者を敬うことであり、場に感謝するということでした。

新しく入門した子たちは、まだ道着に着られているような感じですが、時が経ち、空手の技量が上がってくるころには、道着姿も「さま」になるようになります。
心技体が向上し、道着姿が様になってくる日が楽しみです。

今日の東道場のキッズクラスでは、基本的な動作と体操を中心に稽古し、また、大きな気合いをかけることを意識させて稽古を進めました。
それと同時に、稽古中と休憩時間の気持ちの切り替えについても指導しました。
まだ幼い子は、そのような気持ちの切り替えが下手です。
年齢的に当然といえば当然なのですが、訓練しなければできるものもできるようになりません。

その集大成として、今日は稽古終了時の黙想を一分間行いました。

保護者の皆様も、家でやってみて下さい。
一分間、正座して黙想することは容易ではないことがお分かりになると思います。

しかし今日稽古に出席していた子どもたち全員が、最後まで「ピタッ」と止まったまま過ごせました。
まだ二回目や三回目の稽古の子がほとんどですが、素晴らしい向上です。
体験期間中や初回、二回目の稽古時は、10秒ぐらいしか黙想できませんでしたから。

三回目ということで慣れてきたからかな?と思いましたが、今日から変わったことは、道着姿で稽古をするようになったことです。
道着に身を包んだことが、子供たちの集中力を高めたのでしょうか。

白い道着に身を包むこと、そして帯をしめるということは、「日本人力」を引き出させるものなのかもしれません。
今日はそんなことを感じました。