試し割り

東道場のキッズクラスで、出席カードのシールが満タンになった子が二人いました。
あきらとりょうまだったのですが、板割りに対する意欲が全く対照的な両名でした。

あきらは先日の稽古時から、
「あと○回来たら板を割るんで!」と意欲満々でした。
対するりょうまは、
「ボクは板割りをしたくないんやけどしなくてもいい?」と。

今日の稽古終わりの時に、
「りょうまはホンマに板割りせんの?」と聞いてみると、
「どっちでもいいよ。」との返答でした。
「それならしなくていい」と突き放しましたが、本心は自分から「したい」と言わせたかったのです。

あきらがミットで十分に練習を積み、本番に臨みました。
気迫もスピードも十分な鉄槌打ちで、見事に一発で割ってみせてくれました。
お母さんがとても驚いていましたが、割った本人が一番驚いていたようでした。

そしてりょうまです。
お母さんに説得(?)され、板の前に歩を進めてきました。
先ほどまでの消極的な彼とは違い、意を決したのか、顔つきがキリリとしていました。
板割りの指導の始まりです。
やる気になっている子供の集中力は凄いです。
あっという間に技を習得します。
まずは前屈立ちになって、引き手を十分に利かせたフォームを作ります。
そしてミットに技を打ち込んで、当てる感覚と打ち抜く感覚を掴みます。

さぁ本番です。

りょうまも体重をしっかり乗せた力強い鉄槌打ちができ、一発で割ってくれました。

二人とも、入門して間もなく一年です。
この一年で心技体ともに随分と強く逞しくなりました。

あきらとりょうまだけに言うのではないのですが、強く逞しく育つことも立派な親孝行です。
今後もしっかり頑張ってほしいと思います。