対談

空手ライフ4月号に、緑代表とタレントの関根勤さんの対談が掲載されています。
かなり以前ですが、テレビで関根勤さんが関根家の子育てについてお話されているのを目にしました。
面白おかしくお話されていましたが、部分部分で武道家のような事を発言されているのを聞きました。
詳細は忘れてしまいましたが、
「へぇ~、面白いなぁ~」
そして、
「本当に良いお父さんだなぁ~」と思ったことは覚えています。

個性や個人を重んじて、まだ半人前以下の子どもを一人前扱いする風潮が強まり、苦しいことやつらい事に挑戦させる機会が減っています。
やもすれば、大人と対等だとの雰囲気が広まり、指導や注意、指摘に我慢できず些細なことで反抗したり(不良少年化)、逃げに回ったり(引きこもり)することが多くなっています。
子ども同士でも欲望が抑えられずに、すぐに手を出してしまうこと(言い争いもなく、いきなり背後から物で殴るなど)も多いようです。
個性や自由を大事にするのもよいのかもしれませんが、それだけでは子どもの教育は難しいでしょう。

緑代表と関根勤さんの対談でも、その辺りが話されていて、非常に興味深く読ませていただきました。

発売中の雑誌の記事なので詳しく書けませんが、子どもの頃に「負けるということ」を経験をしなければならない、と関根さんのご意見。
全くその通りだと思います。

当道場でも、少し前から悩みがあります。
それは、キッズクラスからジュニアクラスに以降できない子がいることです。
その子たちは共通する特徴を持っています。
それは、みんな運動神経が優れていることです。
そして、キッズクラスで習う技術はあっという間にマスターしてしまうことです。
キッズクラスで習うことが全てできるようになったので、ジュニアクラスに出る。
しかし、ジュニアにくると誰一人にも勝てない。
そりゃそうです。
キッズとはレベルが全然違います。
習う技は難しく、運動神経が優れている子でも一回の稽古で習得できるものはほとんどありません。
キッズクラスでは大した努力をしなくても大将になれたのに、ジュニアクラスに来たら一番の下っ端…

ジュニアでは努力をしないといけない、がんばらないといけない。
空手が面白くない…

そして、キッズクラスへ逆戻り…

ここが踏ん張り所なのですが、保護者の協力が必要になります。

「負けることを受け入れること」

これは素直さがなければできないことです。

「できないことができるようになるために努力をすること」

これを喜びと感じることができるようにならなければ、この先の人生で必ず躓きます。

子どもさんが、「キッズクラスには行くけど、ジュニアクラスには行きたくない」と言い出したら、理由をじっくり聞いて話あって下さい。
必要があれば私も話しに加わらせて頂きます。

「組手をしたくないから」は子どもがよく使ういい訳です。
それを言う子は、自分より弱い子と当たった時はもの凄く攻めて、自分より強い子と当たった時は全く攻めずにいたりします。
要するにずるいんです。
負けるのが恐いんです。
素直さが足りないから。

香川県は、昨年の校内暴力発生数が日本全国でワースト1位なのをご存知でしょうか?

子どもの将来や人間形成を真に思うのであれば、香川県の大人たちみんなが真剣に考えてあげなければならないと思います。
今はまさにその時期ではないでしょうか?