石の上にも三年

毎回の悩み。

それは、練習試合の後に毎回誰かが辞めることです。
今回は無いかと思っていたのですが、今日ひとりの子が退会を申し出てきました。

みんな様々な理由を言いますが、本当の理由を言う人は少ないです。
組手(試合)が原因なのは間違いないと思います。
顔を見れば分かります。

痛かった。
苦しかった。
負けてやる気がなくなった。
負けたことを親に怒られたので嫌になった。

大体がこんな理由でしょう。

道場では、痛いことや苦しいことから逃げない強い心を。
そして、少しの失敗でもめげない、七転び八起きの精神を教えています。

しかし残念なことに、このようなことを全く習得できないまま辞めていく子が少しいます。

また別の話になりますが、うちの道場ではまだあまり無いのですが、小学生の時にしっかり頑張っていた子が中学生になって辞めてしまうケースも全国的に多いです。

空手道場では、技術や体力の向上はもちろんのこと、精神面が一番鍛えられます。
ぬくぬくと小学生時代を過ごしてきた同級生たちとは比較になりません。
そんな道場生たちが中学生になったら、他のスポーツでも頭角を現すことが多く、部活でもレギュラーになって忙しくなり、学業と部活と空手の三つをこなすのが難しくなって空手を辞めてしまう…
それと、塾の費用が結構高額なため、空手などのスポーツ系の出費を抑えにまわるということもあるのでしょう。

今まで手塩にかけて育てた子が道場を去って行くことほど辛いことはありません。

空手は他のスポーツと違い、才能が無い子でも努力と根性で上達することができます。
空手がしっかりできる子は、他のスポーツでも才能を発揮することが多いです。
よって、部活に入ってもレギュラーにすぐになったりします。
そちらの道でしっかり頑張ってくれるのであれば、私も心から応援したいと思います。

逆に、空手すらまともにできない子は、はっきり言って何もできません。

「空手がまともにできない」 = 「我慢ができない、努力ができない」、です。

我慢と努力ができない人間は何ごとも成し得ません。
逃げは癖になります。

帯で言うなら、最低でも緑帯を締めるくらいまでは頑張ってほしいと思います。
石の上にも三年といいます。
空手道修行も最低三年は精進してほしいです。
じゃないと、どこに行っても通用しない人間になってしまいます。