型競技

ドリームカップで全国大会が始まった事の影響でしょう。
型競技に参加する人がとても多くなってきました。
ほんの数年前までは、全四国大会や四国交流試合でも、8名いないぐらいでした。
2~3名ということもありました。
それが、ドリームカップの影響だと思いますが、去年からとても多くなってきました。
ちょっと前には、「一回勝ったら優勝!」みたいな時代があったんです。
今から考えるとウソみたいですが。
今度の日曜日の全中国交流大会でも、型競技の選手が70名以上とのお話でした。

「型試合で勝つために、どうしたら良いのか?」

という質問をよくいただきます。

まず最初に書いておきます。
私自身、型競技の経験はありません。
何故なら、私が試合に出ていた頃には型の試合が無かったからです。
そして、あったとしても出ていなかったでしょう。
その頃は、型は審査の前に順番を覚えるぐらいにしか稽古していませんでしたから☆

そんな私ですが、生徒のためにと思い、色々と研究しました。

まず、型の動作を正確に覚えること。

そして、数をこなすこと。

去年ぐらいまでは、これで勝ててました☆

が。

組手試合も同様ですが、試合は技術だけで戦うものではありません。

心・技・体の全てが必要になります。

技だけでは組手試合で勝てないように、型も同じになってきました。
ただ型を知っていて、数をこなしているだけでは不十分な時代になってきたのです。

体も練り上げなければなりません。
まず、強い体幹が必要です。
そして、前屈立ち騎馬立ち後屈立ちの移動でもバランスを崩さない、強い下半身も必要です。
また、「極め」を強く取れなければなりません。
「極め」とは、運動学的に言うと、主動筋と拮抗筋の同時性収縮を指します。
押す筋肉と引く筋肉の両方が、バランスよく鍛錬されていないといけません。
体全体のキレを出すためには、脂肪の乗った体ではダメです。
十分なほどに稽古し、そして食事も考えなければなりません。

そして、勝負度胸です。
いざ本番の大切な場面において、萎縮してしまっては何にもなりません。
自信を持って堂々と演武でき、そして裂ぱくの気合いが掛けられなければなりません。

書いていて気付いたことがひとつ。

それは、ボディビルダーと似ているな、ということです。
ボディビル競技に出ている方は、それはそれはストイックな生活をされています。
ウエイトトレーニングで体を鍛えぬき、日頃の食事も節制する。
そして、自分の体が大きく見えるようなポージング技術を練習し、大勢の人前でも堂々とした態度をとる。

ボディビルチャンピオンのトレーニングと食生活をテレビで見たことがありますが、それはそれはもの凄いものでした。

型は、競技のためや人に見せるために稽古するのではありません。
が、競技となったら「勝ち」を目指さなくてはなりません。
勝ちを目指すには、型をしっかり稽古するだけではダメな時代がもうそこまで来ているような気がします。
いや、もう既に到達しているのかもしれません。

大会でチャンピオンを目指す人は、日頃の週3回以上の道場稽古はもちろん必要。
それプラス、徹底した肉体の鍛錬と、日頃の食生活で差がついてくると思います。