きびしい

少し予想はしていましたが、当たってほしくないことでした。

試合後に、

「うちの子には才能・素質が無い」

と言って辞める、辞めさせる方がいます。

私の通常の稽古指導は、試合思考では全くありません。

考えて見ると、選手クラスなどに稽古に来ていない子は、試合向けの体力を装備しないまま、試合の戦い方や苦しさや怖さを知らないまま試合に臨むことになっていました。

試合で勝ちたい子ばかりが道場に来ている訳ではありません。

私は、弱い子こそ空手の稽古・修行が必要だと思っています。

だから、どのような子でもついてこれる稽古を考えています。

なので、普段の通常の稽古では苦しいことや怖いことはあまり体験させないようにしています。

(靴の揃えや挨拶、返事などが悪い時はめちゃくちゃ怖く叱りつけますが)

ですが。

昨年の12月末から、厳しい稽古を多く行うようにしています。

みんなにも言っていますが、全員で香川交流大会に挑み、そして勝つという目標を達成するためです。

きつい稽古もしないで、才能や素質が無いから辞めるという考えを持つ人がいないようになってほしいからです。

そのような思考になる人は、自分の試合が終わったらすぐに帰ります。

勝ちあがって行く人が、どのような過程を踏んで優勝までいくのか。

見ていれば、決して才能や素質だけではないことが分かるはずです。

なぜ見ないのでしょうか。

自分が成功したければ、同じ事でもう既に成功している人の真似をするのが一番の近道です。

それに気付かないといけないし、答えを教えてくれるのが大会の会場なのに。

話が大きくそれてしまいました★

何が当たってほしくないことだったのか、です。

12月下旬から。

キッズビギナークラスでは、3月の昇級審査でオレンジ帯取得に挑戦できそうな子には少しずつ厳しく接するようにしています。

キッズとジュニアでは、バリバリの選手稽古を毎回行っています。

一般クラスも同様です。

来年はしないかもしれません。

しかし、今年は香川交流大会に向けて、バリバリの試合稽古を全員がやりこんで挑戦するという形で行きたいと思います。

で。

今月は退会者がとても多く…(泣

少しは予想していました。

「一人二人は辞めるとか言うかも」と。

でも。

ついていけない。

苦しい。

痛い。

怖い。

辞める理由です。

私の方針が間違っていたのか、それとも彼・彼女らに素養が無かったのか。

試合では、対戦相手と戦います。

でも、実は戦っている相手は自分自身です。

稽古も同じです。

弱い自分、苦しい事や痛い事からすぐに逃げようとする自分と戦うのが稽古です。

組手が大嫌いな子は、この辺りが理解できないのでしょう。

そういう子は、相手が弱いとめちゃくちゃ強く、こちらが見ていて冷や冷やするほどめった打ちにしたりして…

12月末から約一ヵ月経過しました。

ここまでの苦しい稽古にきちんと出席した子は、みんなかなり強くなっています。

自分自身にかなり勝てるようになっています。

自分自身に勝てるようになると、自分を信じられるようになります。

自分を信じると書いて、

「自信」です。

よく、「自信を持って頑張って」なんていうアドバイスを耳にしますが、きつい・苦しい稽古を十分に積んでいないと自信なんて持てるはずがありません。

もし、大した稽古を積んでいないのに自信らしきものを持っているとしたら、それは自信ではなく「過信」です。

大会当日、みなさんには「自信」を持ってマットに立ってもらえるよう、私は心を燃やして指導させてもらっています。

「厳しい=冷たい」
「甘い=優しい」

でしょうか?

私は、試合の事だけを考えれば、みなさんが試合のマット上で困らないようにしてあげることが優しいことだと思います。

「厳しい=優しい」です。

「甘い=冷たい」です。

色々と悩みの多いこの最近です・・・