号令

太田で、子供達に号令を掛けさせてみました。
移動稽古では前から掛けさせていますが、基本稽古は数名の子を除いて掛けさせた事がありませんでした。
咄嗟の応用力・順応力を見ようと思い、させてみたのですが、やはり自信が無いので私の顔色をうかがいつつ、小さな声で…となっていました。

号令を掛ける側になると、普段と全く逆の声の出し方になります。
技を繰り出す前に大きな声で数字を言い、技を出しているときは無言になる…
表裏一体という言葉がありますが、表が正しく出来ればその正反対の裏も出来るはずです。
普段、ちんたらちんたら基本をしている子は、号令を掛けさせるとよく分かります。号令が遅い。一番遅かった子は、3秒に1本ぐらいのスピードでした。それだけ普段ゆっくりやっているんだなと。

話が変わりますが、この春に入った白帯の子達の気合が小さいです。
バカみたいに大きな声を出せと言っているのではありません。
動作と呼吸を一致させ、あなかの底から力を出したら声が出るはずです。

最近、子供が被害者となるいたましい事件が増えています。
関節技や目突き・金的蹴りなど、「護身術」を売りにしている武道教室・道場がありますが、私は生兵法はケガの元だと思っています。
小学1年の全日本大会優勝者でも、殺意を持った武道・格闘技素人の大人の前では無力だと思います。
では、どうすればよいか?
攻撃される気配を読むこと、そして大声を出せること。
この2点が重要だと思います。
大きな声は、出せと言われても中々出せないものです。
今後も、たまに円形で基本をやって、号令を子供に掛けさせたいと思います。今日出来なかった子が出来るようになる日を楽しみにしときます☆

ところで、号令の掛け方は各先生方によって結構違います。
故大山総裁風、緑代表風、その他のお世話になった先生や先輩風など、私もその時の精神状態で無意識に使い分けています。
一番無意識に出るのは、高校生の頃にお世話になった師範風の号令です。もう長く聞いていないので、原型と随分変わっているかもしれませんが…