辛いを越えると幸せになる

気温は下がりましたが、湿度が85%の丸亀南道場へ稽古にいってきました。
沖縄だけで空手(唐手)が行われていたその昔、上半身裸で稽古していたそうです。
そう考えると、今の「超クールビズスタイル」も原点回帰で良いのかなと☆
ですが、30℃を下回るであろう来週ぐらいからは、
道着着用での稽古に戻る予定です。
帯で腹圧を感じることや、
上着が擦れる際に出る衣擦れの音など、
空手本来の稽古は、
上着があった方が上達や正しい動作・速度の確認が出来て良いです。
      

ゼネラルクラスは、来月に昇段審査を控えている生徒が居るので、
昇段審査対策の稽古として、昔の極真空手の一般稽古風の稽古を行いました。
基本・移動を本数多めで長時間。
型をやって補強運動をたくさん。
最後はサポーター無しの組手を。
私が入門した頃(35年位前)の稽古、如何でしたでしょうか。
      

正直なところ、数がとても多くてキツかったですよね??
      

で、
この稽古で、今の競技試合に出ても勝てないです。
圧倒的に対人の稽古が少ないですし、
対人での技術を学ぶ時間がほとんどありません。
      

でも、スタミナと技の形とキレが凄く身に付きますし、
何より心が鍛えられます。
若い一時期は、このような稽古をひたすら積む時期があった方が良いのかな、
と思ったりします。
      

私の道場では、基本的には昔の稽古の真反対の方法をとっています。
理論を頭できちんと理解したうえで、ゆっくりじっくりから入って頂いて。
易しい事から順にクリアして、
少しずつ難しいモノへとチャレンジして頂くシステムです。
なぜなら、ゼネラルは壮年の年代の方が多いのでそうしています。
      

では、
どちらの稽古が「正しい」のでしょうか?
実は、
どちらも正しいのです。
      

膨大な数の稽古をしていくと、自然と合理的なフォームになっていきます。
最初に理論をきちんと習っても、
結局は体に染み込ませるレベルまでやらないと無意味になります。
      

結局、ある程度の数の稽古は必要だし、
理論を習うか、自分で見つけるかの差はありますが、
行き着く所は同じところであったりします。
      

黒帯の価値は、自身が昇段審査に対してどれだけ準備してきたかで変わると私は思います。
如何に真摯に日々の稽古に取り組んだ上で審査会に臨んだか、です。
昇段審査会まであと44日です。
一日でも多く稽古して、自身に対して厳しい時間を過ごしましょう。
      

「辛」という漢字に、一本線を加えれば「幸」という字に変わります。
辛いことの一歩先に、幸せはあると私は思っています。