基本

入門してすぐの頃、基本稽古の技の動作と名称を全部覚えようと必死で稽古していました。これを全部覚えたら、かなり強くなるに違いない!!と思って。

で、数年が経ち、「基本はウォーミングアップ程度のエクササイズ」という認識に変わっていました。
道場稽古以外で基本技を稽古する事など絶対に無く、自分が指導の時は流す程度にやって、後はひたすらミットやスパーリング…

それから更に数年が経った今、私が最も比重を置いている稽古が基本稽古になっています。
それは、指導だけでなく、自分の稽古でも。
もっとも、今、自身の稽古として行なう基本は、巻きワラや砂袋に技を当てたり、立ち方をアレンジしたりと、ひとつレベルを上げた内容でやっていますが。

今日の一般のクラスでは、準備運動からみっちりと丁寧に行ないました。そして基本稽古も全部の技を正確に洗い直しました。
稽古後に皆さんの感想を口々に聞いてみると「キツかった」という声と共に「体のバランスが良くなった」という意見がありました。
私も前々から思っていたのですが、基本を正確に全種目行なうと体調が良くなる気がします。故総裁が遺された「基本稽古」はやはり正しかったんだと思います。試合用の組手に直結しにくいので、若い選手は基本稽古に否定的な人が多いのですが、いつかは気が付いてくれると思います。

あと、号令のスピードも話題に出ました。うちしか知らない生徒さんは分からないと思いますが、私の号令はかなりゆっくりです。昔は早く掛けていたのですが、ワケあって今の速度にしています
そのワケは、またの機会に書きたいと思います。