安三

型の名称は、中国語や沖縄の方言に漢字を当てたと言われており、そのまま読めるモノもあれば、さっぱり見当もつかないモノものまで様々です。

読めるモノの代表的なものが、「太極(タイキョク)」や、「観空(カンクウ)」「征遠鎮(セイエンチン)」などではないでしょうか。
もっとも征遠鎮は、「制引戦」と表記して「セイユンチン」と発音する流派もあります。
観空も、元は「クーシャンクー」という名前だったとか。
クーシャンクーとは、「公相君」と書いたような気がします。
(※私の記憶で書いていますので、間違っていたらすいません)

逆に読めないモノは、「五十四歩(スーシホ)」から始まり「十八(セイパイ)」、「三戦(サンチン)」などなど、凄くたくさんあります。
その中で、謎の型が「安三」です。
「安三」と書いて「ヤンツー」と読みます。
型について、その歴史などを文献などから色々と調べたことがあるのですが、「安三」と「臥竜」については分からないままでした。

昨年か一昨年に、11月に亡くなられた伊師師範から、
「安三の名前の由来って知ってる?」
と話かけていただきました。
「いえ、じつは色々調べたんですが分かりませんでした。」
と返答したところ、
「そうかぁ~。あのね、~~~」
と教えていただきました。
最後に、
「この話はトリビアだけど、スナックで女の子に話してもモテないからね~」
と、いつものように冗談を交えて。

その知識を披露することなく今日まで過ごしてきたのですが、今日の稽古後に、なおやに安三の名称について質問されました。
昨日、安三の稽古をしたのですが、疑問に思ったようです。

その質問に対して、ここぞとばかりにホワイトボードに板書しながら説明しました。
今まで誰にも質問されなかったので、伊師師範に教わったトリビアを口にする機会が無かったのですが、ついにその時が訪れました。
師範、ありがとうございました。
今後はなおやも安三の名称の由来を語りついでくれると思います。